スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[Wii] 朧村正 [レビュー]
時は元禄、舞台は日いずる国。妖刀片手に駆ける二つの影。
その影一つは美濃国鳴神藩の姫「百姫」、その影一つは記憶をなくした抜け忍「鬼助」。
百姫は東から西へ、鬼助は西から東へ。
出会う幾多あまたの妖怪・神仏・魑魅魍魎をばったばったと切り倒し、向かい達するは天国か地獄か。
血を吸う妖刀村正ひとたび振れば、斬っても斬ってもまだ斬り足りぬ。
妖刀に惹かれし者達の結末はいかに。
こんにちは、ペケペケです。
今回はWiiの和風剣劇アクションRPG「朧村正」のレビューです。
開発はオーディンスフィア等で一躍有名になったヴァニアウェア。
丁寧なゲームを作ることで定評がありますが、この朧村正も例外ではありませんでした。
朧村正は個人的にも生涯忘れることができない作品。
その面白さを一つ一つ分析してみましょう。
疾風怒濤の剣劇アクション
朧村正の剣劇アクションはとにかく、剣の振りがすばやく、疾走感溢れるものになっている。
基本的なアクションをするだけでも、面白さの片鱗を味わえるのだが、打ち上げや空中コンボ、ガードにガード崩しといった要素を覚え、少しずつ上達していくことが実に楽しい。
さらに、メイン武器となる108本の日本刀は、それぞれ固有の奥義(必殺技)を持ち、自分好みの刀を装備して攻防の幅を広げることができる。
動くだけで、斬るだけで、そして上達するとより楽しい。
それが朧村正。
魅力的なキャラクター
主人公は百姫と鬼助。どちらも朧流剣術を身につけた剣豪である。
最初はとにかく剣を振るのが楽しいことだろう。
そしてシナリオが進んでいくうちに少しずつ明らかになる主人公の背景。
楽しいアクションがいつしか当たり前になったとき、プレイヤーの関心はそれぞれの主人公の結末に移っているであろう。
気づけば百姫の走駆する姿や、鬼助の納刀する姿など、その一挙手一投足に目を奪われる。
それが朧村正。
秀逸なシナリオ
同じヴァニラウェアの「オーディンスフィア」が、多くのキャラクターの魅力を描きながら大局的なシナリオ展開を見せたのに比べ、朧村正は百姫と鬼助二人のシナリオに焦点を絞っている。
もちろん、二人の暗躍も戦国の世の流れの一つでしかないのだが、大局にはあまりフォーカスせずに、あくまで主人公視点での展開を見せる。
これにより、主人公の二人の心境の変化がわかりやすく、読みやすい小説のような印象を覚えた。
そして、マルチエンディング方式を採用したことで、百姫には百姫の、鬼助には鬼助のそれぞれの運命が変わっていく。
エンディングごとに、ゲームでは語られないその先の展開に期待を持たせるものになっていて、プレイヤーの妄想をかきたてるのだ。
何回読んでも飽きないシナリオ。
それが朧村正。
YouTube [朧村正 OP]
YouTube [Terrell: Oboro Muramasa Part 1]
舞台を引き立てる重厚な音楽
「伝説のオウガバトル」等を手がけたベイシスケイプによる音楽は、朧村正の和風味をさらに引き出す絶妙なエッセンスとなっている。
フィールドを駆ける音楽も地域ごとに差別化し、ドラマパートではそれぞれ場面を盛り上げる多彩な音楽。
これらすべてを和風テイストに仕上げたのは見事としかいいようがない。
この和風テイスト感は「大神」にも通ずるものがある。
また、ステージBGMと戦闘BGMがシームレスなことも評価したい。
敵との戦闘BGMはそのステージの編曲されたBGMになっており、それがシームレスに移り変わる。
敵との戦闘に慣れて余裕が出てきた頃に「あれ、戦闘BGMってちょっとアレンジされてる?」と気づくほど自然に曲がつながるのだ。
この感覚はPSO(ファンタシースターオンライン)以来であり、その完成度はそれ以上だと感じた。
移動も戦闘もすべてが一体となった雰囲気作りにただただ唖然。
それが朧村正。
心地よいリズミカルなテンポ
朧村正のテンポは非常に心地よい。
スピーディーな戦闘を可能にしている要因の一つはキーレスポンスの良さがある。
朧村正でボタンを押すことは即ち実行であり、押してから実行までにタメが発生する仕様が少ない。
押せば動く、という当たり前のことを自然にやってのけていることに感心する。
とにかくテンポがよい、だから繰り返し遊べる。
それが朧村正。
製作者の思い入れ
プレイヤーが「製作者はこういうゲームを作りたい人たちなのね」と感じることのできる良い作品。
そして社長の趣味が全開な作品。
それが朧村正。
その他
朧村正には「やり逃し、取り逃し」がない。
エンディングの直前まで行こうが、取り逃したアイテムは全て取れる。
分岐フラグですら最後に変えられる。
ドラマパートの読み返しこそできないが、繰り返し遊べるゲームなのでそれほど気にならない。
主人公のレベルアップによる成長幅も固定だ。
完璧なデータを目指す人、「99」の数字が大好きな人でもノーストレス。
それが朧村正。
斬っても斬ってもまだ斬り足りぬ。
ひとたび抜かれれば血を吸わずにはおられぬ刀。
人はそれを妖刀という。
やってもやってもまだやり足りぬ。
このゲームこそが私にとっての妖刀であった。
アクションゲームの面白さがすべて詰まった後世に残したいゲーム、「朧村正」。
出会えたことに感謝です。
タイトル:朧村正
ハード:Wii
ジャンル:絢爛絵巻和風アクションRPG
開発元:ヴァニラウェア
発売元:マーベラスエンタテインメント
発売日:2009年4月9日
ホームページ:http://www.maql.co.jp/special/game/wii/oboromuramasa/
*こんな人にオススメ*
○爽快アクションゲームをしてみたい
○Wiiの面白いゲームを探している
○和風舞台が大好き
○サムライ、ニンジャ、日本刀に弱い人
○日本に生まれてよかったと思う人
○百姫もしくは鬼助に一目惚れ
○オーディンスフィアが面白かった人
○データの完成度にこだわる人
*あわせて読みたい*
この記事へのコメント
ポリゴンゲームが多い昨今にあって、繊細なドット絵が新鮮に映りますね。
和風剣劇横スクロールを見ると最後の忍道を思い出します。(古い?)
きめ細かいドット絵とハイセンスなBGMはやはりレゲー世代の心を掴むのかも?( ´∀`)
アクションもやり込めば超絶秘儀を披露できそうな感じで、上手な人のプレイを見ると
昔ゲーセンで後ろから見ていた感覚を思い出します。(笑)
和風剣劇横スクロールを見ると最後の忍道を思い出します。(古い?)
きめ細かいドット絵とハイセンスなBGMはやはりレゲー世代の心を掴むのかも?( ´∀`)
アクションもやり込めば超絶秘儀を披露できそうな感じで、上手な人のプレイを見ると
昔ゲーセンで後ろから見ていた感覚を思い出します。(笑)
確かに最後の忍道に似てますね。
最後の忍道や影の伝説を正当進化させると朧村正になります(笑)。
いかに綺麗に作るかが求められる時代にこそ、このようなゲームが評価されてほしいですね。
最後の忍道や影の伝説を正当進化させると朧村正になります(笑)。
いかに綺麗に作るかが求められる時代にこそ、このようなゲームが評価されてほしいですね。
トラックバック
管理人の承認後に表示されます
URL :
ペケペケ(06/03)
すしまる(06/02)
多田之屑(06/01)
ペケペケ(05/31)